夫婦で電通をやめて、新しい働き方をつくることに挑戦します。

2017年3月末をもって、電通のアートディレクターとして働く妻とともに電通を退社することにしました。

夫婦でやめるのは、電通史上初らしいです。

電通には計7年間いましたが、ぼくにとっては、理想の環境でした。職種的にはコピーライターでしたが、後半3年間は、広告クリエーティブを他領域に拡張するというミッションの部に在籍し、ほんとうに自由にやらせてもらいました。

もし言語化をするのなら、広告をつくっていたというよりは「つくりたい未来をつくる仕事」

クライアントからの受注で仕事が生まれるというよりは、じぶんのつくりたい未来からそれを実現できるクライアントをみつけ仕事をつくっていく感じです。

だから、ことばの技術を武器に、商品をつくったり、サービスをつくったり、まちをつくったり、事業のマネタイズの仕組みをつくったり、ほんとうに何でもやらせてもらいました。その分、うまくいかなかったことも、たくさんあったけれど。

それだけ好きなことをやらせてもらっていたので、入社7年目をこえたくらいから、今後、電通という会社に、そして社会にどうやって恩返ししていくのか。じぶんの幸せをどう追求していくのか。ずっと悩んでいたのですが、じぶんが出した結論は・・・

 

「働き方そのもの」をつくって生きていこう。

 

ということです。それは、電通で仕事を開拓する中で、「新しい仕事をつくるいちばんの手段は、新しい仕事の入り口をつくること。」だと感じていたから。

だから、複数の組織に属して働くという、新しい働き方にチャレンジしてみます。




スポンサーリンク

ひとつは「社会の障害を事業でなくす」ことをやってる某ソーシャル系事業会社で、マーケマネージャーをやります。(そちらが本業なのですが、兼業可という素晴らしい会社なので、他の組織にも属して働きます)

ふたつは、LGBT分野のソーシャルベンチャーで顧問をやります。

みっつは、地方の中小企業を支援するコンサル組織に不定期のアドバイザーとして関わります。

よっつめは、妻を代表に「夫婦による、人生を良くするデザインファーム」を立ち上げます。本格的な開始は5月です。

4つとも、広告業界の外で、じぶんの主体を持ちます。この4つには、じぶんなりの理由があって・・・


①クライアントの課題を解決するのではなく、自らがクライアントなって、もっと高いレイヤーの「社会課題」を解決したい。

②マスを相手にした課題解決ではなく、「マイノリティ」を社会の価値に変えるような事業づくりを担いたい。

③大企業だけではなく、日本の根幹を支える「中小企業」の力になりたい。

④「夫婦」で、ふたりの幸せを追求したい。

という理由です。前々から上のような課題意識をもっていて、気がついたら電通を退社し、いまの状態になってました。

ちなみに、妻とのデザイン事務所はかっこいい表現や、新しい表現をつくるためのデザイン事務所ではありません。じぶんたちの人生発想で「人生を良くする」「人の幸せを追求する」ものづくりをする、今までにないデザイン事務所をつくりたいと考えていますプロダクトやサービス開発を中心にマネタイズしていきます。

じぶんたちの幸せを追求することが、お金にもなる。そんな状態をつくろうと思っています。人は「働くという行為」を通してもっとも幸せを追求していい、とぼくは考えています。

もっと社会に居場所をつくっていい。もっと家族でいる時間をつくっていい。そのために、働くという行為があるのではないかと。だって、

 

人間にとってもっとも重要な仕事とは、「よりじぶんをいかして生きること」
人間にとってクリエーティブな仕事とは、仕事の内容ではなく「仕事に対する姿勢」「働き方そのもの」だと思うから。

ぼくの微々たる能力でもすこしでも会社や社会に貢献でき、かつ妻と幸せも追求できる、そんなじぶんの生き方をつくっていきます。

広告クリエーティブの技術を、広告領域の拡張だけではなく「生き方の拡張」にどれだけ活かせるか実験してみます。

まあ、こんなこといって、これからも、たくさんの失敗をして生きていくと思いますが。このブログでは、そんな「失敗」も含めて人生実験を発信していたらなあと思います。

とにかく「生きる感じ」がする方向に突き進んでいきます!!

 

圏外コピーライター 銭谷侑