今回は、街中でみつけた、圏外なコピーを紹介します。個人的には、この一年間で、いちばんいいコピーだなあと思ったものです。それは、地方の「老人ホーム」で見つけたコピー。その老人ホームの各部屋の前に、こんな表札が設置されていました。
スポンサーリンク
おそらく多くのコピーライターは、この表札のコピーに興味を示さないと思います。「うまいこと」を言っていることばでもないし、新しい表現を開拓していることばでもありません。地方の老人ホームにある 、なんでもないことばです。ただコピーとは、けして言葉遊びの技術ではなく、人の認識や行動を変える、ことばのアイデアの技術である。あらゆるモノ、サービスの価値を「A→B」へと変えていく技術であると考えています。コピーライターの最大の使命は、人がより幸せになる事実を発見すること。人がより幸せになるために、世の中の概念を再編集していくこと、だと。
これから、超高齢化社会が、日本にくると言われます。
人は歳を重ねるたびに、身体は衰え、できないことが増えていきます。ただいくら歳をとっても、概念は進化させることができる。概念が変われば、人の住んでいる世界も変わる。できることだって、幸せだって増やすことができる。
課題先進国である日本で、ことばができることは、たくさんあると思うのです。バブル期に、糸井重里さんをはじめ多くのコピーライターが活躍したように、課題バブル期のいま、ことばの技術を持つ人間には多くのチャンスがあるはずだと。
ちなみに夫婦で経営してるthe Tandemを、「人生を良くするデザインファーム」と、名乗っているのもその理由です。
ことばとデザインの技術で、人の幸せにつながる、ものづくりをしていきたい。コピーライターと、アートディレクターによる、今までにない新しい挑戦を、ひとつでも多くしていきたいなあと思います。
このブログでは、広告ではないけど世の中の価値を変えている、そんな「圏外なコピー」を紹介していこうと思います。もし、みなさんの知っている「圏外なコピー」があればぜひ教えてもらいたいです。(「お問い合わせ」で受付中!)
圏外コピーライター 銭谷侑
【告知】10/25(水)NHK文化センターでセミナーします。 https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1133123.html
Twitter、Facebookでも配信はじめました。
Follow @_zeny_