「ことばの力で、SaaS企業に生み出せるインパクト」について、freeeでの2年半の活動をベースに書いていきます。
スタートアップでも初期フェーズから、ブランドやデザインに力を入れる企業が増えています。またデザイナーが書くnote記事もよく目にするようになりました。
それに比べて、ブランドづくりやデザイン組織について「コピーライター視点」で書かれている記事はあまり見かけません。
その背景としては、そもそもSaaS企業やスタートアップにコピーライターが所属していないこと。経営陣がことばの力の可能性を認識していないことがあると考えています。
ことばには、わかりやすく伝えること以上に、価値そのものをつくり出す力があります。中でも、プロダクトが進化しつづけるSaaS企業と、コピーの力はとても相性が良いです。
ぼくが育休でfreeeの仕事を1年間お休みすることになり、振り返るには良い節目だと思ったので、大きく2回にわけてまとめていきます。ブランドに携わる方に、ひとつでもヒントをお届けできたら嬉しいです。
①2年半の奮闘編 (←今回)
②リブランディングプロセス編
ちなみにfreeeを知らない人のために。freeeは「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、クラウド会計ソフトなどの経営を支えるサービスを提供している企業です。経営をもっとカンタンにちょっと楽しく変え、だれもが自由に経営できる未来を目指しています。
ぼくがfreeeと出会ったのは、夫婦で広告代理店から独立してから、サービスとして使い始めたのがきっかけでした(今もハードユーザーです)。ご縁があり2019年から業務委託として携わり、2020年からは社員として組織の中からブランドづくりを担当してきました。
1:「確定申告FES」1年目
(時期:2020年2月)
ぼくが初めてfreeeに携わったイベントプロジェクト。
もともとfreeeの中に「確定申告をみんなのお祭りにするムーブメントをつくりたい」という構想の種があり、言語化の部分から、企画やクリエーティブをつくっていきました。
ことばは、サービスの価値を表現するだけでなく、新しい文化やムーブメントをつくる核にもなります。
とくにSaaS企業は、何かしらのパーパスやミッションが中心にあり、進化しつづける事業態。その企業だからこそ提案できるカルチャーをつくることができれば大きな資産になります。
freeeでいうと、経営をもっとラクにちょっと楽しい行為に変えていきたい、という価値観があります。多くのことは楽しいだけでインパクトが大きくなるからです。それが確定申告をむしろポジティブな日に変える挑戦が生まれたきっかけです。
イベントは、確定申告シーズンに六本木ヒルズアリーナで開催。お笑いや音楽を通して、確定申告を楽しく学べるコンテンツや、freee社員がユーザーの確定申告を直接サポートするブースなどが展開されました。ちょうどコロナがニュースになり始めたころで、大々的なPRはせずスモールスタート。
また予算が限られていた状態でしたが、知恵を絞ることで「+α」のことができないか検討し、FES内で「スモールビジネスSTORY AWARD」という企画を開催。個人事業主のストーリーを募集し、最優秀ストーリーを映像化する取り組みです。
ことばは、ユーザーのストーリーを可視化し、ユーザーとともにブランドをつくっていく力にもなります。(freeeのブランド活動として、まだまだできていない部分も多いですが・・!)
このSTORY AWARDは、後ほど紹介する「スモールビジネス映画祭」にもつながっていきますので、その際にお話しします。
2:「PowerToスモールビジネス」
(時期:2020年4月〜)
2020年4月に社員化し、まず取り掛かったのが中小企業・個人事業主支援活動。
緊急事態宣言が発令され、スモールビジネスの経営も大きな影響を受け始めているタイミングでした。「freeeとしてスモールビジネスへの支援活動として何ができるのか、それをどう届けていくのか」が喫緊の課題でした。
当時のfreee社内では、ボトムアップ型のムーブメント型組織だからこそ、さまざまな部署で自発的に活動が行われていた状況。そこでつくった傘が「PowerToスモールビジネス」です。全社から支援情報を集約し、全社として支援活動を最大化していく横断プロジェクト。
ことばには、多岐にわたる企業活動をひとつの束にまとめ、大きなベクトルにしていく力があります。
ブランドをつくっているのは、TVCMやキャンペーンではなく、その企業で働く一人ひとりの「人」自身。とくにSaaSにおいてはマルチプロダクト展開している企業も多く、さまざまな取り組みが行われることが多い。
たとえ一つひとつが小さな試みだったとしても、束(United Arrows)にすることで企業活動に一貫性を与え、元気玉のように仲間や価値を拡張させられる可能性があります。
3:「#取引先にもリモートワークを」
(時期:2022年5月〜)
PowerToスモールビジネス活動の一環で生まれたプロジェクト。あるfreee社員から「きょうの夕方に、リモートワークを広げるムーブメントを新経連に提案しにいくんだけど、もっと良いことばないですかね?」という無茶振りから始まりました。
もともとは「取引先の在宅勤務を考える」みたいな素案があったのですが、SNSでの拡散性やことばとしての強さを磨き「#取引先にもリモートワークを」というプロジェクト名に。結果的に、80社超の企業が賛同。さまざまな取り組みが各企業のプレスリリースやSNSで宣言され、実行されていきました。
ことばは、社内外を巻き込むムーブメントの核になります。
ひとつの企業だけで、その企業が掲げるミッションやパーパスを実現するのは難しい。だからこそ、求心力・流通力のあることばは、より早く大きく「つくりたい未来の世界」を実現していく力になります。
ちなみに上記は、賛同社の皆さんに、SNSで賛同表明するさい活用いただいたビジュアル。
ボディコピーは、賛同社の一社でもあるADKグループのクリエーティブブティック「navy」の皆さんと開発しました。社内外を巻き込むムーブメントが生まれると、受発注という関係を超えたコラボレーションにつながり、想像以上のものが生まれます。
参考(アドタイ):freeeが提案した「#取引先にもリモートワークを」80社超が賛同するまで
4:「freeeリブランディングプロジェクト」
(2020年7月〜2021年6月)
「この2年半で、ことばの力が影響した、最大のインパクトは何か?」と問われたら、このプロジェクトを挙げます。2020年7月にCEO管轄freee brand studioを発足し、リブランディングプロジェクトの全体オーナーに。約1年がかりでプロジェクトを進めました。詳細は次回「②リブランディングプロセス編」でまとめますので、今回はサマリーを。
一言でお伝えするなら、freeeのあらゆる顧客体験の指針となる「ブランドコア」を言語化し、VI / ブランドアセットを構築し直したプロジェクト。ブランドのベストなまとめ方は、企業のフェーズやカルチャーによって大きく変わりますが、freeeでは下記のように設定しました。
「ブランドコア=マジ価値を届けきることでユーザーにどう感じてもらいたいのか(ユーザー主語の指針)」。
ことばは、その企業から生まれる体験全体を導く指針になります。
表層的なイメージづくりの指針ではなく、プロダクト・セールス・サクセス・サポート・マーケティング・コーポレートコミュニケーションなども含めた、あらゆる体験の指針を言語化 / 体系化する挑戦でした。
議論を重ねに重ね、ブランドコア=「解放・自然体・ちょっとした楽しさ(どまん中に「自由」)」という3つのキーワードにまとまりました。
ブランドコアを起点に、ブランドパーソナリティ・デザインフィロソフィーなどの概念も構造的に整理。あらゆる顧客接点で、ユーザーにブランドコアを感じてもらうための指針をまとめていきました。
VIや、イラストなどのブランドアセットも、ブランドコアに合わせて刷新。動かせる自由さや、展開性のあるデザインへ。VIやブランドアセットのルール開発は、Takramの皆さんといっしょにつくりました。
指針や各種アセットなどは、freeeブランドサイトで公開していますので、気になる方はチェックしてみてください。
こちらは、6月22日の新ブランド発表に合わせて制作した、freeeブランドムービー。ブランドコアを映像という世界観にしたときどうなるのか、こだわり抜いてかたちに。
最後に社内ポスターを紹介して、このパートは終わりにします。
当時ぼくの役割が広く、余裕はなかったのですが、これはじぶんが書きたいと思い約1hで書きあげたもの。freeeのブランドについて考え続けてきたので、身体のなかからスッとでてきました。
ことばの力は、インナーの気持ちをあげる力にもなります。何よりもまず、その企業で働いている人の情熱がすべてだと思います。
5:「ビジョン刷新」
(2021年6月)
ブランドコアを検討しているタイミングで、経営企画部署で「ビジョン」を再検討していました。3~5年かけてどんな未来を目指すのか戦略が練られており、ぼくはその言語化を担当。
新ブランド公開タイミングに合わせて、もともとの「ビジネスを強くスマートに育てられるプラットフォーム。」というビジョンから、「だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム。」に刷新しました。
参考(プレスリリース):6/22新戦略発表会レポート freeeがビジョンやブランドを刷新した理由
ポイントとしては、2つあります。
ひとつは会計&人事労務領域だけではなく、経営のさまざまな領域を支える「統合型」の経営プラットフォームであると宣言したこと。ふたつは、ブランドコアの「自由」という概念がビジョンにも入ったこと。
価値を届けきることでユーザーにどう思ってもらいたいのか(=ブランドコア)と、freeeが届けたい未来の提供価値(=ビジョン)がリンクし、相互定義する。企業主語とユーザー主語の指針が、がっつり握手するような関係に至るまで、freeeの概念体系を思考していきました。
ことばは、その企業が向かう先を先導する強靭な基盤になります。
6年前ぐらいのTwitterへの書き込みで「freeeはまだ使いにくい部分もあるけれど、目指す方向に期待しているから選んでいます」という投稿を見つけたことがあります。(今は使いやすいと思ってくれてるといいなぁw)
SaaSは、現在のサービスの価値だけではなく、これから進化する方向への共感も含めて買っている「ビジョン買い」が発生します。だからこそ、その企業が向かう先を言語化しておくことは、ユーザーが感じる価値そのものをつくることと同義です。
6:「ブランドコア具現化活動」
時期:2021年5月〜継続
リブランディングはゴールではなく、「新しいスタート」だと考えていました。ブランドコアをあらゆる顧客接点で具現化していくために、各部署と連携したプロジェクトを開始。
プロダクト・セールス・サクセス・サポート・マーケティング・コーポレートコミュニケーションなどの顧客接点ごとに、ブランドコアを具現化する中長期ロードマップをまとめ推進していく取り組みです。
たとえば、ブランドコアをヒントに「接客方針をまとめ浸透させる」「マーケティング制作物を振り返る仕組みをつくる」「ブランドコアから発想するアイデアハッカソン」のような多様な取り組みが生まれています。
参考記事:カスタマーサクセスチームが『freeemate. Award』を開催し、ブランドコアを体現したメンバーを表彰しました!
ブランドコアがじぶんの元を離れていって、freee社員が「ブランドコアから考えると、こういう体験のほうがfreeeらしい体験だよね」と解釈を広げる姿をみたときは感動を覚えました。ブランドコアの浸透が進んでいる部分もあれば、課題な部分も多分にあるのですが、継続することが重要な領域です。
ことばは、その企業文化を語る人を増やし、増幅させる力になります。
「ルールとカルチャーのちがいは何か?」について、ある経営者は「じぶんの経験として、人に語りたくなくなったときにカルチャーになる」と話されていました。ブランドコアも一緒だと感じます。ついつい人に語りたくなるエピソードが生まれる「原液の部分」を、ことばはつくることができます。
7:「スモールビジネス映画祭」
(2020年11月)
確定申告FESで行った「スモールビジネスSTORY AWARD」から生まれたプロジェクト。リブランディングプロジェクトと併走しながら、チームメンバーとともに企画/実施したものです。
最優秀ストーリー賞に選ばれた、雑魚レストラン「Kai’s Kitchen」オーナーの甲斐昂成さんをモデルに製作された短編映画を公開。予算が渋い中で、tofubeatsさんをはじめ、さまざまな関係者の皆さんの協力によって実現に至りました。またサイト上では、各業界で活躍されている方に「スモールビジネをテーマにした映画を紹介してもらう」ことや、オンライン視聴イベントなどを行い、映画祭として開催。
実施してみて、広がりをつくるという面では課題があったのですが、採用面接希望者のなかで「この短編映画を見て、freeeで働きたいと思いました」という方と出会いました。ちなみに、脚本/演出は渡部亮平監督。ことばは人生をも動かすストーリーになるのです。
クラウド会計ソフトの会社が短編映画をつくるなど、普通はだれも想像しません。「そこまでやっていいんだ!」という活動が、その企業のブランドの個性をさらに尖らせる。それが新しい仲間が増えることや、既存の仲間の日々の活動にも影響を与えていく。
あるfreee社員が「非連続的な取り組みは、日々の連続的な取り組みの底上げにもなるのではないか。だから非連続的な取り組みも重要になる」と話していました。たしかにそういう意味も持っていると思います。
ちなみに短編映画「ムカチノカチカ」は、映文連アワードやBOVAで準グランプリ、海外の映画祭でも受賞しました。もっともっと色んな人に見てもらいたいので、まだの方はぜひ見てみてください。
8:「確定申告モンスター」(確定申告FES 2年目)
こちらもリブランディングプロジェクトと併走しながら行った、確定申告FESの2年目「確定申告モンスター」。チームメンバーがPARTYさんとともにつくりあげた「確定申告を楽しくわかりやすく学べる参加型コンテンツ」です。(制作関係者の皆さまが作りだしたクオリティに脱帽です)
コロナの影響で「完全オンライン」という制限があるなかで、デジタルコンテンツのクリエーティブに全振りしました。突き抜けたクリエーティブで、オフラインにも引けを取らない体験をつくる。そこまでやらないと「確定申告の新しい文化はつくれない」という理由で、クリエーティブへの予算投資が行われました。
社外の方から、「よく社内で通りましたね?うちの企業でもやりたいけどムリです」と言われたことが複数回ありました。これは自論ですが、数字や論理では判断できないことを決断するために、経営者やリーダーはいると考えています。その際にことばは、数字では判断できないことを決断する力になります。
数字や常識をこえて、その企業だからこそやること(=他の企業ではやらないこと)こそ、その企業のスタンスが明確になり個性は尖っていきます。短期的にROIをあげる方法は、すぐに真似をされコモディティ化しやすいことがあります。その企業でしかできない取り組みにも投資することで、独自の存在価値が高まり、結果的にROIも高めることにつなげられたら理想です。
「株主は、地球である。」これは、パタゴニア創業者イヴォン氏のことば。
まさにパタゴニアにしかできない企業活動に導き、広告さえも不要にしています。宣言したことば以上に、行動で示しています。いつかそんなことばをつくってみたいし、じぶんのつくったことばを行動で超えてみたいと、心から思います。
9:「freee出版」
(時期:2021年10月〜)
スモールビジネスのための出版レーベル「freee出版」プロジェクト。
もともとはスモールビジネスの魅力的なストーリーを伝える「一冊の本」をつくりたい、という小さな妄想から始まりました。numabooksの内沼晋太郎さんと出会い、出版レーベルを持つことで中期でさらに大きなインパクトを目指そうぜという話に。
出版レーベルの目的としては、スモールビジネス経営に関するナレッジを探求・発信し、だれもが自由に経営できる環境をつくること。そのために各書籍のテーマとして、スモールビジネス分野で、これから来そうな新しい価値観(freeeだからこそ提案できる考え・価値観)を、さまざまな角度から届け、世の中に新しい流れをつくっていく。R&Dとしての位置づけでした。
ちなみにスモールビジネスのための出版レーベルだからこそ、体制もスモールビジネスで構築。フリーランスの編集者やデザイナーの皆さんとともにつくっています。(まだまだ模索フェーズです)
第一弾書籍:スモールビジネスだからこそ未知な市場を開拓できる「ウルトラニッチ」という新概念を提案
第二弾書籍:倒産をネガティブなものから意味を変えていくことで、さらに挑戦しやすい世の中をつくる。著者はfreee社員の関根諒介さん
またちょうどマーケティング事業部で「起業雑誌」をつくりたいという構想があり、雑誌「起業時代」もfreee出版の傘 / 流通の中で世に出しました。まだ読まれていない方は、ぜひこの機会にお買い求めください。書店さんからの注文もfreee出版サイトから受け付けています。
出版機能を持つことは、本ということばを通して、企業の考え/価値観を世の中に広げられると考えています。ことばには、その企業の考え・価値観を世に広める力があります。
ぼく自身が出版の素人であり、正直まだまだ模索中ですが、中長期の社外コミュニケーションとして活用できる土台になっていくといいなと思っています。
参考:「企業理念を売る」…IT系企業が紙の出版事業に相次ぎ参入
参考:スモールビジネスを、もっと自由に自分らしく。freee出版『起業時代』が目指す価値観の変換
10:「コピー思考の伝道」
(時期:通年)
さまざまな部署からの、ことばについての相談に乗り続けました。
「事業・プロダクト・イベントのネーミングやタグラインを決めたい!」「LP・広告・プロダクト内のコピーを決めたい!」「チームのmission・visionをつくりたい!」「コピーライティングのスキルを高めたい!」などなど。
ぼく自身が考えるのではなく「どう考えるのかのプロセス」をアドバイスし、アウトプットにフィードバックすることを意識していました。組織全体の「コピー思考」のレベルを高めることのほうが価値があると考えていたからです。
全社向けにコピー講座なども複数回行ってみたのですが、「人を動かすことば(のアイデア)を生み出す技術」は、あらゆる職種の方に活用できるヒントがありそうでした。人を動かすことは、仕事の根幹にあるからだと感じます。
参考:あなたの脳にも移植できる「コピーライティングシステム」公開!
その他:2年半でできなかったこと
できなかったこと①中期ブランドアクションの実行
「確定申告FES」「スモールビジネス映画祭」などは、ブランドコア策定前に、R&Dとして展開したブランド活動です。ブランドコアをまとめた上で、改めて中期でどんなブランドアクションを展開していくのか検討し、大きな構想までは描けたのですが、育休前に実現まで至りませんでした。けれど頼もしい仲間がチームに加わり、実現されていく予定です。ぼくも楽しみにしています。
できなかったこと②社会の価値までは到達しなかったことが多かったこと
改めて振り返ってみると、きっかけまではつくれたが、ユーザーや社会に価値を届けるまでは到達しなかったことも多いなと感じます。ことばの力だけでは難しくて、継続的な行動のなかでインパクトに繋がっていくことも多い。事業会社に所属するコピーライターやことばのプロは、中期で変革を起こしていける可能性があるからこそ、まだまだ未知の領域が広がっています。
まとめ:ことばが起こせるインパクト11
時系列に奮闘記を書いてきましたが、改めて「ことばが起こせるインパクト」をまとめて終わりにします。
・1:新しい運動体や文化をつくる核になる
・2:ユーザーのストーリーを可視化し、ともにブランドをつくっていく力になる
・3:多岐にわたる企業活動を束ね、大きなベクトルにしていく力にある
・4:社内外を巻き込むムーブメントの核になる
・5:その企業から生まれる体験全体を導く指針になる
・6:その企業で働いている人の気持ちをあげる力になる
・7:その企業が向かう先を先導する強靭な基盤になる
・8:その企業文化を語る人を増やし、増幅させる力になる
・9:だれかの人生をも動かすストーリーになる
・10:数字では判断できないことを決断する力になる
・11:その企業の考え・価値観を世の中に広げる力になる
もっと他にも、ことばが起こせるインパクトがあるかもしれません。(ぜひ教えてもらいたいです!)
また今回の記事では、ことばにフォーカスをあてて書いてきましたが、多様なスキルをもつチームメンバーや社外パートナーの存在がなければ、どのプロジェクトも実現できませんでした。(記事のなかで、名前を挙げられなかったパートナーや人がたくさんいます…!)
なおかつfreeeにはボトムアップでムーブメントを起こしていく企業カルチャーがあり、また代表の佐々木がブランドやことばの力を信じていたこともあり、さまざまな取り組みが生まれやすい土壌があったと思います。
もっともっとたくさんの企業が、ことばの可能性を信じ、「その企業だからこそつくれる価値やムーブメント」がたくさん生まれていくといいなと願いつつ。次回は、freeeの体験全体をデザインする「リブランディングプロセス」についてまとめます。
(育休になってからのほうが忙しく、すこし時間がかかってしまうかもです笑)
©︎kengai-copywriter 銭谷 侑 / Yu Zeniya
※またぼく自身の会社でも、仕事の相談は受けていますが、育児中心の生活のため案件をかなり絞っています。お問い合わせいただいても、返信が大変遅くなってしまう可能性がありますのでご了承ください。